2024/10/19 1つの音で。

先日、久しぶりに室内楽の演奏会へ。
ピアノの友人や先生ら、プロやらセミプロ(といっていいのかな?)ら
管楽器やピアノさんの演奏会。

いろんな方が同じピアノを弾くのに、なんともいろんな音の色が見えること!
観客としてはとてもおもしろいけれど、自分の楽器ではないのって
ある意味シビアだなぁと思いながらも、楽しんで聴いていた。

そして、その日一番、心に響いた音。
たった1つの管のロングトーン。
シューベルトのアヴェ・マリアという曲もあったけれど、
ただただ、最初の1音のロングトーンで、涙が止まらなくなった。

技術も必要、もちろん熱意も必要なのが音楽。
でもただ技術が高いからだけでは、心は動かないものなんだなぁ。
思いのこもった音に心揺さぶられた。

心の琴線に触れる音楽に出会えた幸せ。
豊かな人生だなぁと思う。(Cl.sonne)

【練習場所
夙川公民館2階 第1集会室

【練習参加者】
管 Fl=1(見学), Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1  以上5名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, K.B=0   以上4名  合計9名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2楽章(全楽章通しあり)

2024/09/28 生と死と。

少々、練習日誌をさぼっていたので、思い返しながらの記録。

この日の練習は、ベートーヴェンらしい人間らしさを味わった音が響いた。
ニーチェの「あまりにも人間的な」という感じ。

「田園」は、ベートーヴェンは自然を描こうとしたのではなく、
その自然を見ているどう感じるか、つまり人間の感情を描きたかったと、
スコアの前書きには書いてある。

この日、響いた最終楽章。
神様っているんだなぁという喜びと共に、
生と死を感じる音楽が響いた。
とても人間らしい感情が描かれた響きだった。

ああいう音楽って、狙ってできるものではないなぁ。
狙って作られた音楽は、心には響かない。
だから、2回目に通した時には、別の音楽になっていた。(苦笑)

あの瞬間に創られた命の響き。
とてもミューらしくもあり、そしてそれを共に感じ取れたことが
幸せなことだなぁと思う。(Cl,sonne)

【練習場所
プレラホール練習室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=1, Fg=0, Hr=1    以上3名
弦 Vn1=1, Vn2=0, Va=0, Vc=2, K.B.=1 以上4名  合計7名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2・5楽章(全楽章通しあり)

【おやつ】
・コーヒー屋さん開店。

【お知らせ】
・10/5・12は練習なし。

2024/09/21 秋めいて。

中秋の名月。
古典好きの私にはたまらない空気が満ちてきたこの時期。
秋って、涼しくなってきたこともあるけれど、
いろんなことが詰まっている空気の感じがする。

20年近く前のこの時期。
NDRの交響曲5番「運命」の演奏を生で聞いた時に、
新しいベートーヴェンの風を感じた。
光と風が違っていた。
同じ音楽でも、奏者によって光の当て方が異なると、音の響きが違っている。

虹の色が7色の国もあれば、2色だという国もある。
同じものを見ても、表現の仕方が異なるのだからおもしろい。

でも、音楽は何でもありでありながら、
何でもありではまったくないのも、面白いところ。
心地よいうテンポ、心地よいリズム。
好き勝手演奏をやっていいわけではないのは、
作曲者が意図する音楽があるからだろうが。

音楽が、その昔、学問という概念だったこは大切だなぁと
つくづく、楽譜を見ていると思うところ。
年とったことも実感するなぁ。(笑)(Cl.sonne)

【練習場所】
夙川公民館1階 第2集会室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=1, Fg=0, Hr=0 以上2名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2  以上4名  合計6名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2楽章

2024/09/14 色。

他人様のお子さんを見て、時間経過を感じることが往々にしてある。
マスコットボーイ&ガールだった彼らと、演奏会にいったり、花火をしたり。
ちびっこは成長して、私は老いていく(笑)。
でも、老いるということは、私にとっては怖い事では全くない。
どちらかというと、人生が豊かになることでもあるんだろうなぁと思った合奏だった。

今回の合奏で、2番Vnを弾いてくれたあの子の勘の良さは、相変わらず。
それを温かく受け入れ、愛情たっぷりの音で包み込む家族の色合い。
こういう音楽って狙ってもできないから、自然発生するのも音楽の面白さ。
愛情って、泉の如し。
一概にはそうも言えない人もいるけれど、私の周りは愛情豊かな人ばかりなので感謝だなぁ。

ベートーヴェンは第6番で自然風景を描きたかったわけではないと
スコアの前置きに解説者は書いている。
ベートーヴェンは、自然を見た人間の感情を描きたかったらしい。

見えるものを描くのではなく、そこに感情表出を描こうとするのが
なんともベートーヴェンらしいなぁと思う。
この人の音楽って、生と死が紙一重だし、あまりにも人間らしいなぁと思うことも多い。

それにしても、最終楽章の最初のClは、めちゃめちゃ難しい。
拍の取り方もだけれど、あの一条の光の色合い、音の伸び、輝きなどなど。

様々な作曲者が晩年にクラリネットをソナタを作る傾向にあったのは
クラリネットそのものがもつ特性故だと、ドイツベルリンフィルのライスターが言うてた。
シューマンもブラームスも、彼らのクラリネットソナタを吹いていると
光が強いほど闇は深い、闇が深いほど光は強い、ということを感じる。
人間ってそんなもんだろうなぁと思う。
どんなに明るく生きている人も、心の奥にある闇は消えない。
だから、おもしろいなぁと思う。
そして、以前に吹いた時よりも難しさを感じつつ、いかに自然に還れるかが課題だな。

この最終楽章のClの音。
場面転換でClを多用するベートーヴェンらしさもありながらも
生と死が共存しているなぁと思うようになったのは、年のせいかな。(笑)
同じ本を人生で3回読むと読み方が変わると言うが、
音楽も然りだなぁ。

久しぶりにこの曲を使ってディズニー映画も見てみますかねぇ。

ちなみに、曲の中で描かれている小川。
ジャンプできる小ささだったのが、見に行った時は衝撃だった。(笑)
(Cl.sonne)

【練習場所】
夙川公民館1階 第2集会室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1 以上4名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2  以上4名  合計8名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番 第1~5楽章通し、1・2楽章

【お知らせ】
・次回より交響曲第6番