2024/11/23 言の葉。

音楽は言葉。
音は波動。
そして、伝わるのは心。

音楽は不思議な力を持つけれど、実際の言葉もまた、思考を広げ深める。
そんな言葉の魔術師とも言える谷川俊太郎さんが亡くなった。
どれだけたくさんの人が、彼のたくさんの詩を読み、翻訳に触れ、歌ってきたことだろうか。
小澤征爾さんやフジコヘミングさんに続き、時の流れを感じさせられる。
ご冥福をお祈り申し上げます。(Cl.sonne)

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そのあと  谷川俊太郎

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある

そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている

そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に
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【練習場所】
夙川公民館1階 第2集会室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1,Trp=0 以上4名
弦 Vn1=1, Vn2=0, Va=0, Vc=1, KB=0  以上2名  合計6名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番

【おやつ】
・「ずん」コーヒーとラスク。
(示し合わせたようなタイミングで持ってきた2人( ´艸`))

【次回の予定】
・年末ということで、第九をちょっぴりかじります。
・シェーラザードも初めてちょっぴりかじります。

2024/11/16 落葉が奏でるリズム。

去年の今頃のこと。
6時過ぎから毎朝歩いていたのだけれど、近くの高校で防球ネットから絡まっていた葉が、放物線を描きながら舞い落ちたのを見た。

それが、なんともいえない音楽的なリズム。

あの時期は、体に負担がかかるからとドクターストップ中で、休職中だった。
楽器を吹くこともできなかったし、音楽を聴くこともしんどくて、毎日聴いていたのは小鳥の声ぐらい。
亡くなった坂本龍一さんが、「音楽にはエネルギーがあるから、自分の体が弱っている時は、聞くことはしんどい」とおっしゃっていたが、全くもってその通り。
私にとっては、1年前はストップかかっていた演奏はもちろんのこと、音楽を聴くことがしんどかった時期でもある。

音楽を遮断している生活の中で、防球ネットから落ちた1枚の葉が奏でる音楽的なリズム。
その姿を見ていると不思議な感覚に陥った。
そして、ただ見ているだけで、涙が出た。

なんと音楽的なリズムで落ちていくのか。
自然界は、なんと音楽が溢れているのか。

音楽が、またいつか私の手元に還ってくる日はあるのか、という不安な中、ただただ、生きることを頑張っていた日々。
自然界にある音楽に心が触れ、ただただ感動した色鮮やかな時間だった。

今も生活習慣の改善を継続中だし、食事も運動もかなり調整中。
まだまだ制限ある生活をしているとはいえ、誰かと交わりながら、そして自分のやりたい仕事をしながら、社会の一員として生き続けられていることは、幸せだなぁと、つくづく思う。

音楽がなくても生きてはいけるけれど、音楽があるから人生が色づくんだなぁと実感した1年でもある。

なんやかんやありながらも、幸せな人生歩んでるなぁと思う。
人に、いろいろなことに、恵まれている。
ただただ感謝。
そして、ここまで回復してくれた自分の体にも感謝。
自分の体を愛おしいと思えるようになったことは、病気のお陰かな。

この体で、ああいう自然のものが描く音楽を奏でたい。(Cl.sonne)

【練習場所】
夙川公民館2階 第1集会室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=0,Trp=0 以上3名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, KB=0  以上4名  合計7名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番第1・5楽章

【お知らせ】
・次回、練習は5楽章の予定。

2024/11/02 出会いと機会。

不思議なもので、運がいいというか、
必要だなぁ~、知りたいなぁ~と思っていると、
関連する情報を得たり出会ったりすることがある。

現在ミューで練習中の、
べートーヴェンの交響曲第6番「田園」の
情報や演奏をテレビで見ることができた。

終楽章、最後のHrのゲシュトップの音楽は
夜の音楽を表しているとの情報。

そして、たまたま付けたテレビ番組で見た、
ブロムシュテット指揮のバンベルク交響楽団の「田園」
の演奏のすばらしさには、涙が止まらなかった。

4楽章からの視聴だったが、彼ら多くのドイツ人にとっては、
ベートーヴェンの音楽は
日常の中にある生活の流れのようなものなんだなぁと、
その自然体の音楽に涙が出てしまった。
あまりにも人間らしく、また、自然との共存をしている姿に、
ただただ感動。
当たり前のことが当たり前である、この演奏には涙が出た。
ただただ美しいものを見て感じられたことへの感謝しかなかった。
生きているって、こういうことだなぁって。

「自然に演奏する」ことが苦手な人が多いと言われる日本人。
少しずつ変化もしているように思うけれど、
海外の音楽を感じていると、環境の違いって、やっぱり大きい。
バンベルク交響楽団の演奏は、ドイツの風景が自然と見えてくる。
町、人、森、空、川(河)、空気。
日本の色合いとは異なる。

彼らの技術はもちろん素晴らしいが、
何よりも、演奏者や指揮者の音楽への熱に、心震えた。
ナマで見たら、大号泣だったことだろう。(笑)

ブロムシュテット氏は、晩年の朝比奈隆氏の雰囲気に似てきているが、
人は追求心が高まると、ああいう存在になっていくのかなぁ。
コロナ禍であらゆる音楽活動が休止したときに、某番組で
「人は音楽がなくて生きていけますか?」と問いていた彼。
そのときの、音楽家としての生き方を突き通した空気感が
忘れられないなぁ。

1808年12月22日に初演という「田園」。
交響曲第5番、いわゆる「運命」と同時並行して書かれているらしい。
前回の練習時に行ったブラームス「クラリネット五重奏曲」も
非公開ながらの初演奏時期が11月だけに、
この時期の演奏曲の一つとして言えることを考えれば、
この田園も、この1年の終わりの向けての練習にはぴったりなのかもね。
最後のホルンの音楽が、
次の目覚めを待つための夜の音楽であるように。
今、次のステップへ行く準備をしている
ミューのように。(Cl.sonne)

【練習場所】
夙川公民館2階 第1集会室

【練習参加者】
管 Fl=1, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1,Trp=0 以上5名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, KB=0  以上4名  合計9名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2・5楽章

【お知らせ】
・次回11/9はお休み。

2024/10/26 ブラームス。

この日の練習は、参加人数が少ないことで急遽、室内楽の楽曲練習に変更。
ブラームス「クラリネット五重奏曲」。

10年以上昔だったか、3人で合わせてみたが、ま~通らない(笑)。
難曲。
ともかく、どう絡み合うのかもよくわからない状態だった。
今回は、技術面でできていないところは多々あるものの、なんとか通った。
それだけでも、この10年近い時間の経験の積み上げを感じる。
幸せな時間だなぁ。
自分のやってきたことを実感できる贅沢さ。

ブラームスの「クラリネット五重奏曲」は、非公開で宮廷で演奏されたとか。
1891年11月24日のことらしい。
センチメンタルな時期にふさわしい曲。

ブラームスの曲って、幸せいっぱいの愛を感じるところもある一方で、
何とも言えない哀愁も同時にある。
クラリネットソナタ2番は、愛情たっぷりなのに、
どこか滑稽さもあったり、
人々の生活の音が聞こえてきたり、
どこか浮世離れした鐘の音が聞こえてくる。
でも、そこに息づく人の姿が必ず見える。

人間らしい音楽創りを目指していきたいなぁと思うばかり。(Cl.sonne)

【練習場所】
プレラホール 練習室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=0, Cl=1, Fg=0, Hr=0,Trp=0 以上1名
弦 Vn1=1, Vn2=0, Va=0, Vc=2, KB=0  以上3名  合計4名

【練習曲】
ブラームス「クラリネット五重奏曲」