2024/11/02 出会いと機会。

不思議なもので、運がいいというか、
必要だなぁ~、知りたいなぁ~と思っていると、
関連する情報を得たり出会ったりすることがある。

現在ミューで練習中の、
べートーヴェンの交響曲第6番「田園」の
情報や演奏をテレビで見ることができた。

終楽章、最後のHrのゲシュトップの音楽は
夜の音楽を表しているとの情報。

そして、たまたま付けたテレビ番組で見た、
ブロムシュテット指揮のバンベルク交響楽団の「田園」
の演奏のすばらしさには、涙が止まらなかった。

4楽章からの視聴だったが、彼ら多くのドイツ人にとっては、
ベートーヴェンの音楽は
日常の中にある生活の流れのようなものなんだなぁと、
その自然体の音楽に涙が出てしまった。
あまりにも人間らしく、また、自然との共存をしている姿に、
ただただ感動。
当たり前のことが当たり前である、この演奏には涙が出た。
ただただ美しいものを見て感じられたことへの感謝しかなかった。
生きているって、こういうことだなぁって。

「自然に演奏する」ことが苦手な人が多いと言われる日本人。
少しずつ変化もしているように思うけれど、
海外の音楽を感じていると、環境の違いって、やっぱり大きい。
バンベルク交響楽団の演奏は、ドイツの風景が自然と見えてくる。
町、人、森、空、川(河)、空気。
日本の色合いとは異なる。

彼らの技術はもちろん素晴らしいが、
何よりも、演奏者や指揮者の音楽への熱に、心震えた。
ナマで見たら、大号泣だったことだろう。(笑)

ブロムシュテット氏は、晩年の朝比奈隆氏の雰囲気に似てきているが、
人は追求心が高まると、ああいう存在になっていくのかなぁ。
コロナ禍であらゆる音楽活動が休止したときに、某番組で
「人は音楽がなくて生きていけますか?」と問いていた彼。
そのときの、音楽家としての生き方を突き通した空気感が
忘れられないなぁ。

1808年12月22日に初演という「田園」。
交響曲第5番、いわゆる「運命」と同時並行して書かれているらしい。
前回の練習時に行ったブラームス「クラリネット五重奏曲」も
非公開ながらの初演奏時期が11月だけに、
この時期の演奏曲の一つとして言えることを考えれば、
この田園も、この1年の終わりの向けての練習にはぴったりなのかもね。
最後のホルンの音楽が、
次の目覚めを待つための夜の音楽であるように。
今、次のステップへ行く準備をしている
ミューのように。(Cl.sonne)

【練習場所】
夙川公民館2階 第1集会室

【練習参加者】
管 Fl=1, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1,Trp=0 以上5名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, KB=0  以上4名  合計9名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2・5楽章

【お知らせ】
・次回11/9はお休み。

2024/10/26 ブラームス。

この日の練習は、参加人数が少ないことで急遽、室内楽の楽曲練習に変更。
ブラームス「クラリネット五重奏曲」。

10年以上昔だったか、3人で合わせてみたが、ま~通らない(笑)。
難曲。
ともかく、どう絡み合うのかもよくわからない状態だった。
今回は、技術面でできていないところは多々あるものの、なんとか通った。
それだけでも、この10年近い時間の経験の積み上げを感じる。
幸せな時間だなぁ。
自分のやってきたことを実感できる贅沢さ。

ブラームスの「クラリネット五重奏曲」は、非公開で宮廷で演奏されたとか。
1891年11月24日のことらしい。
センチメンタルな時期にふさわしい曲。

ブラームスの曲って、幸せいっぱいの愛を感じるところもある一方で、
何とも言えない哀愁も同時にある。
クラリネットソナタ2番は、愛情たっぷりなのに、
どこか滑稽さもあったり、
人々の生活の音が聞こえてきたり、
どこか浮世離れした鐘の音が聞こえてくる。
でも、そこに息づく人の姿が必ず見える。

人間らしい音楽創りを目指していきたいなぁと思うばかり。(Cl.sonne)

【練習場所】
プレラホール 練習室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=0, Cl=1, Fg=0, Hr=0,Trp=0 以上1名
弦 Vn1=1, Vn2=0, Va=0, Vc=2, KB=0  以上3名  合計4名

【練習曲】
ブラームス「クラリネット五重奏曲」

2024/10/19 1つの音で。

先日、久しぶりに室内楽の演奏会へ。
ピアノの友人や先生ら、プロやらセミプロ(といっていいのかな?)ら
管楽器やピアノさんの演奏会。

いろんな方が同じピアノを弾くのに、なんともいろんな音の色が見えること!
観客としてはとてもおもしろいけれど、自分の楽器ではないのって
ある意味シビアだなぁと思いながらも、楽しんで聴いていた。

そして、その日一番、心に響いた音。
たった1つの管のロングトーン。
シューベルトのアヴェ・マリアという曲もあったけれど、
ただただ、最初の1音のロングトーンで、涙が止まらなくなった。

技術も必要、もちろん熱意も必要なのが音楽。
でもただ技術が高いからだけでは、心は動かないものなんだなぁ。
思いのこもった音に心揺さぶられた。

心の琴線に触れる音楽に出会えた幸せ。
豊かな人生だなぁと思う。(Cl.sonne)

【練習場所
夙川公民館2階 第1集会室

【練習参加者】
管 Fl=1(見学), Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1  以上5名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, K.B=0   以上4名  合計9名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2楽章(全楽章通しあり)

2024/09/28 生と死と。

少々、練習日誌をさぼっていたので、思い返しながらの記録。

この日の練習は、ベートーヴェンらしい人間らしさを味わった音が響いた。
ニーチェの「あまりにも人間的な」という感じ。

「田園」は、ベートーヴェンは自然を描こうとしたのではなく、
その自然を見ているどう感じるか、つまり人間の感情を描きたかったと、
スコアの前書きには書いてある。

この日、響いた最終楽章。
神様っているんだなぁという喜びと共に、
生と死を感じる音楽が響いた。
とても人間らしい感情が描かれた響きだった。

ああいう音楽って、狙ってできるものではないなぁ。
狙って作られた音楽は、心には響かない。
だから、2回目に通した時には、別の音楽になっていた。(苦笑)

あの瞬間に創られた命の響き。
とてもミューらしくもあり、そしてそれを共に感じ取れたことが
幸せなことだなぁと思う。(Cl,sonne)

【練習場所
プレラホール練習室

【練習参加者】
管 Fl=0, Ob=1, Cl=1, Fg=0, Hr=1    以上3名
弦 Vn1=1, Vn2=0, Va=0, Vc=2, K.B.=1 以上4名  合計7名

【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2・5楽章(全楽章通しあり)

【おやつ】
・コーヒー屋さん開店。

【お知らせ】
・10/5・12は練習なし。