不思議なもので、運がいいというか、
必要だなぁ~、知りたいなぁ~と思っていると、
関連する情報を得たり出会ったりすることがある。
現在ミューで練習中の、
べートーヴェンの交響曲第6番「田園」の
情報や演奏をテレビで見ることができた。
終楽章、最後のHrのゲシュトップの音楽は
夜の音楽を表しているとの情報。
そして、たまたま付けたテレビ番組で見た、
ブロムシュテット指揮のバンベルク交響楽団の「田園」
の演奏のすばらしさには、涙が止まらなかった。
4楽章からの視聴だったが、彼ら多くのドイツ人にとっては、
ベートーヴェンの音楽は
日常の中にある生活の流れのようなものなんだなぁと、
その自然体の音楽に涙が出てしまった。
あまりにも人間らしく、また、自然との共存をしている姿に、
ただただ感動。
当たり前のことが当たり前である、この演奏には涙が出た。
ただただ美しいものを見て感じられたことへの感謝しかなかった。
生きているって、こういうことだなぁって。
「自然に演奏する」ことが苦手な人が多いと言われる日本人。
少しずつ変化もしているように思うけれど、
海外の音楽を感じていると、環境の違いって、やっぱり大きい。
バンベルク交響楽団の演奏は、ドイツの風景が自然と見えてくる。
町、人、森、空、川(河)、空気。
日本の色合いとは異なる。
彼らの技術はもちろん素晴らしいが、
何よりも、演奏者や指揮者の音楽への熱に、心震えた。
ナマで見たら、大号泣だったことだろう。(笑)
ブロムシュテット氏は、晩年の朝比奈隆氏の雰囲気に似てきているが、
人は追求心が高まると、ああいう存在になっていくのかなぁ。
コロナ禍であらゆる音楽活動が休止したときに、某番組で
「人は音楽がなくて生きていけますか?」と問いていた彼。
そのときの、音楽家としての生き方を突き通した空気感が
忘れられないなぁ。
1808年12月22日に初演という「田園」。
交響曲第5番、いわゆる「運命」と同時並行して書かれているらしい。
前回の練習時に行ったブラームス「クラリネット五重奏曲」も
非公開ながらの初演奏時期が11月だけに、
この時期の演奏曲の一つとして言えることを考えれば、
この田園も、この1年の終わりの向けての練習にはぴったりなのかもね。
最後のホルンの音楽が、
次の目覚めを待つための夜の音楽であるように。
今、次のステップへ行く準備をしている
ミューのように。(Cl.sonne)
【練習場所】
夙川公民館2階 第1集会室
【練習参加者】
管 Fl=1, Ob=1, Cl=2, Fg=0, Hr=1,Trp=0 以上5名
弦 Vn1=1, Vn2=1, Va=0, Vc=2, KB=0 以上4名 合計9名
【練習曲】
ベートーヴェン/交響曲第6番1・2・5楽章
【お知らせ】
・次回11/9はお休み。